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放射線の影響についての考察

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先日NHKで放送された「<シリーズ チェルノブイリ事故 25年> 被爆の森はいま」を見て、低線量被爆の健康への影響について色々考えさせられた。

番組での趣旨は、
(1) 高線量被爆の場合、高い確率で命が奪われる
(2) 低線量被爆の場合、抗酸化物質が不十分だと影響が出るが抗酸化物質が十分なら影響が殆ど出ない
(3) 低線量被曝を受け続けてると、高線量被爆に対する耐性が出来る
ということ。

この点について考察してみたい。


■高線量被爆の危険性は明らか

先ず、被爆量が極めて大きい場合に致命的な影響が出るという点は原爆の被害等でも明らかだ。人体への影響は色々研究されていて、安全基準も作られているし放射線治療等にも利用されている。

番組でも「急性被爆期」としてチェルノブイリ原発が爆発して大量の放射性物質が降り注いで、「数ヶ月の間に」発電所近くの森(=「赤い森」)のあらゆる生物が死に絶えたという事実が語られていた。
「奇形の動物が生まれたという報告」も放射線の影響だと見て間違いないでしょう。


■低線量被爆はどうか?

しかし、低線量被爆の健康への影響はよくわかっていないという。福島原発事故以来の各種テレビ報道番組の解説等を聞いても異口同音に繰り返されているし、専門家の発言でもよく聞かれる。
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「よくわからないなら、可能な限り被爆しない方が良い。」
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というのが、現状の被爆に対する公的なスタンスだし一理ある。

ある程度影響がわかったところで、「これなら大丈夫だよ!」なんてそう簡単には言えないだろう。よほど慎重に研究を積み重ねて、客観的データを集めて科学的に安全性を断言出来るだけのデータの裏付けが無ければ断言なんて無理でしょう。


■チェルノブイリの立入禁止区域での状況

番組では「慢性期」として、「通常の数千倍」の低線量被曝が続く期間における研究者の状況をまとめています。

植物も動物も「セシウム137」は「カリウム」の代わりに、「ストロンチウム90」は「カルシウム」の代わりに間違えて取り込んでしまう内部被曝が起き続けているとのこと。

これら外部被曝および内部被曝が生物にどのような影響を与えるかを、ねずみの遺伝子を調べる事で明らかにしようとした研究者の話が中心になっていますが、意外に遺伝子異常の割合が少なかったという。

ところが、鳥類の場合事情が違っていたようで、「つばめ」で調査すると異常の割合が極めて高くて、生存率が低いという。
その原因として、放射線の影響を修復する際に役立つ抗酸化物質を使い果たしてしまった為ではないかとの仮説が展開され、実際に立入禁止区域の鳥類の抗酸化物質の量を測ると少なかったという。


■この結果をどう考えるか

赤の森でねずみが低線量ながら内部&外部被曝しまくりながらも元気に暮らしていて、遺伝的異常が少ないのは事実として、それが「放射線に強い特殊なねずみ」なのか、「普通のねずみ」でもそうなるのか?という点が気になる。

これについては、番組の最後の方で普通のねずみを赤の森に一定期間置いておいて低線量被曝をさせた上で、低線量被曝しなかったねずみと同様に1.5シーベルトの高線量被曝をさせて影響を見たところ、低線量被曝していたねずみの方が耐性が高かったという実験結果からして、「普通のねずみ」にも可能性があると言えるだろう。

番組中では、これを「ホルミシス効果」と言っていた。
ただ、ホルミシス効果には賛否あり、公には認められていないようである。すなわち、放射線は低線量でも危険であり可能な限り避けるべきであるというのが前述の通り公式な見解となっている。

今回の番組の映像では、ねずみの場合でホルミシス効果を裏付ける結果が出たとしているが、もう一方の危険だとする意見については触れていないため、鵜呑みにするの危険である。


■結論

その分野の専門家ではないので、このような重大な問題に簡単に結論を下す事は難しい。

しかしながら、チェルノブイリの赤の森で沢山の動物が元気に生活しているのも事実であり、低線量被曝に大して過度に危険視するあまり食べるべき物を食べないなど過剰反応がかえって危険になる場合がある。

生物は元々自然放射線の中で暮らしていて、ある程度の耐性はある訳で、免疫系を活性化させて生活している分には過剰に心配し過ぎない事が大切だと思われる。
2011年05月10日 12時40分00秒 by miraclecat - カテゴリ:健康維持



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